先日のご葬儀は、一級建築士として、多くの建物を手掛けてこられた建築士の方が故人様でした。設計に携わった建物のパネルが飾られた式場内。ご家族やお仕事関係の皆様にお話を伺い、開式の前に、少し故人様のお話をさせて頂きました。
いわゆる葬儀ナレーションのような雰囲気では無く、もう少し自然な語り口での故人様のご紹介です。
「(前略)故人様のお話を伺うと、必ず出てくる言葉があります。それは、「努力の人」「目標を成し遂げる人」。子育てをしながら仕事に励まれ、仕事をしながら一級建築士の資格を取得。何事にも前向きに一生懸命に取り組まれるその姿勢は、周りにいる人をも前向きな気持ちにさせてくれたそうです。手がけられた建物の数々は、故人様の思い出と共に、これからもそこに在り続け、多くの人々が集い、様々なドラマを紡いでいきます。(後略)」
参列者の皆様も、故人様のご遺影と、並べられた建物のパネルをご覧になりながら、在りし日のお姿を偲んでいらっしゃいました。
そして、ご出棺の際にご挨拶をしてくださったご長男様のお言葉が印象的でした。
「母が手がけた建物は、私達の誇りです。」
お母様と同じ業界でお仕事をしていらっしゃるご子息様。現在、一級建築士の資格取得の為に勉強中との事。近い将来、お母様の遺志を継ぎ、建築士となって、素晴らしい建物を手掛けていくのでしょう。そして、ご子息様が手がけられた作品の数々も、お母様の誇りとなるのだと思います。
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